誰のせいでもない

コロナ禍のせいで  普通の暮らしができないとか  普段の仕事ができないとか  延期とか  中止とか  会えない人に会えないとか  したいことができないとか  行きたいところに行けないとか  いろいろなことを言う まさに禍だ でも その一方 コロナ禍のおかげで  学校のオンライン化が進み  テレワークがひろがり  生産者からの直接購入が増え  消費形態が変わり  eコマースが拡大し  消費者の利便が増し  オンライン診療が増え  医療へのアクセスがよくなり  分散型エネルギーへのシフトが加速し  平常時にも災害時にも利用できるサービスが増えた などという こんなことはみんな コロナ禍があろうがなかろうが いずれは起きること コロナ禍が変化を加速したというけれど コロナ禍がなければ変われないとは なんとも情けない コロナ禍の前にも変化はあった コロナ禍の後にも変化はある 変化の時代には 変化のせいで悪くなる人がいる一方 変化のおかげで良くなる人もいる 戦争のせいで財産を失った人がいると 戦争のおかげで財産を増やした人もいる 変化のない時代はない どんな時代でも うまくやる人はうまくやり うまくやれない人はうまくやれない うまくいかないことを 変化のせいにしたり 時代のせいにしたり 社会のせいにしたり 他人のせいにしたりするのは やめよう 変化は 誰のせいでもない